今回は母音その2、「ʌ」と「ə」をご紹介させていただきます。
「ʌ」と「ə」の違いについて
同じ音(方向)だが、アクセントの有無で使い分ける
この音はどちらも「シュワ」と呼ばれています。
音の方向はどちらも、下です。

方向はどちらも同じ、「下」ですが、強さが違います。
「アクセントシュワ」は、下にボチョッと、一気に落とす

アクセントが付くと「ʌ」、アクセントシュワと呼ばれています。
お腹で作った音のパワーを、、、



ボチョーッ!!!!!!
と、一気に落とします。
ですので決して、長く言い続ける事は出来ません。日本語の「あ」は、その気になれば「あーーーーー」と、30秒ほど言い続ける事が出来ますが、正しく出た「ʌ」の音は、3秒と続きません。一気に下に落とすことが大切です。
アクセントの付かないシュワは、下唇を伝わってこぼれるように

アクセントシュワと呼びつかないと「ə」、シュワと呼ばれていて、この音は、お腹で作った音のパワーが

下唇を伝わってこぼれてきて、、、

このあたりでシュワッと、消えてなくなるくらいに弱い音です。
ですが、

決して、のどはふさぎません!
どちらのシュワものどが開くので、鼻をつまんでも音が変わらない
日本語は音が小さくなるとますます鼻から抜けやすくなりますが、英語の発音は小さなシュワであっても鼻から抜けません。のどがよく開き、のどの奥で音が響いています。

ですので、鼻をつまんでも音が変わりません。
「ʌ」と「ə」のための、口の形など
口は「ポカッ」と開ける

口はポカッと開けます。だらしないくらいでちょうどいいです。日本語は口や唇に力が入りやすいので、最初のうちは意識して筋肉を緩めましょう。大切なのは、口の開き具合ではなく、いかにゆるゆるに口が開いているか、になります。
唇は、ゆるゆるやわらか

唇はとってもやわらかです。直接触って、確認してみてください。

眉間やエラ、肩に力が入っていると唇が固くなりやすいので、

発音と関係なさそう、なんて言わずあちこちをしっかりゆるめてください。
リラックス~
と唱えるのもおすすめです。
舌はポテッと

舌はポテッと出して、真ん中に小さなスプーンが軽く乗るくらいにくぼませます。

口の形といい、舌の形といい、母音1でご紹介した「ɑ」「ɔ」と似ていますが、

このふたつの音は、音の方向が、上なんです。
で、今回の「ʌ」と「ə」は、

音の方向が、下です。
ここが、大きな違いです。
口の形や舌の形が同じですので、音の方向を上に出したり下に出したりして、 「ɑ」「ɔ」 「ʌ」「ə」が自在に出せるようになりましょう。
発音記号通りに発音しない「ə」について
辞書に載っている発音記号通りならいいけれど

hello【həloʊ】と、 「ə」載っていたら「ああ、ここは弱いんだ」とわかるのですが、

before【bɪfɔɚ】のように、 「ə」 がなくても、アクセントの付いていない母音はシュワに変わりやすいため

発音上は、 【bəfɔɚ】 になりやすいです。
あくまでリスニングの話であって、自分が 【bɪfɔɚ】 と発音するのは全く問題がありません。通じます。しつこいですが大切な事は「音のパワー」です。なので参考までに。
「ʌ」と「ə」の発声練習をしてみましょう

発声練習から再生するようにしています。最初から見ると、この文章に書いてある事を伝えています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。