今回は母音その1、「ɑ」と「ɔ」をご紹介させていただきます。
「ɑ」と「ɔ」 の音の方向、口の形、舌の形
この音はどちらも、音の方向が上
口の形や舌の位置も大切ですが、もっと大切な事があります。それは、
お腹で作った音のパワーを、しっかり頭のてっぺんに届ける! 事。
お腹で作った音のパワーを、頭のてっぺんに届け、
上に、突き抜けさせる!(見えにくいですが黒板に絵を描いてるのでこちらも参考に)
「音の出し方が根本的に違う」事を受け入れる事から、英語の発音の練習は始まります。
口の形は、ポカッと
「だらしない」というくらいに、ゆるゆる、ポカッと開けます。「ɑ」と「ɔ」の音を出すにあたり、「縦に大きく口を開ける」と書いてある本もありますが、あまり頑張って開けると唇に力が入りがちです。
唇はとっても柔らかです。触って確認してください。特に「ɔ」は、日本語の「お」をイメージしやすく、ついつい唇をすぼめてしまいたくなるのですが「違う音」とご自身で納得していただき、脳に受け入れてもらう事が大切です。
舌は、ポテッ
舌はまず、「ポテッ」とした状態にします。
そして、真ん中に、小さなスプーンが軽く乗っているくらいに、くぼませます。
慣れてくれば、口の中で同じ状態の舌にします。
真ん中が軽くくぼんでいても、舌の縁や先は厚みがあり、リラックスしている事が大切です。
舌は下あごの中で、ゆったりリラックスしています。
そこまで同じなら「ɑ」と「ɔ」は何が違うのか
「ɔ」の時、舌は「ɑ」より下がっているけれど、決してのどをふさがない
口の中の、舌の状態に注目してください。
こちらが「ɑ」
こちらが「ɔ」です。
「ɔ」の時は舌をまっすぐに下げます。ですので「ɑ」より、口の中の空間が広いです。決して、のどをふさぐのではありません。口の中の空間を広くとります。
ですので、のどの奥でぶら下がっている、いわゆる「のど・ち〇〇」が見えやすいです。決して見えなくてはならないというわけではありません。
まずは日本語の「あ」でのどを開き、次に英語で練習
まずは日本語の「あ」で、鼻から漏らさない練習を!
音の方向とか、のどをふさがないとか、わからない!!!
という事でしたらまずは日本語の「あ」を普通に言っていただき、鼻をつまむと音が変わる、鼻がくすぐったくなる事を確認してください。
そして、
鼻をつまんでも音が変わらない「あ」
を、出せるようになっていただきたいんです。のどの違いを感じていただきたいです。のどがパカッと開いてのびのびとしています。
鼻をつまんでも音が変わらない「あ」を出している時、のどがパカッと開いている事を感じてください
「ɑ」も「ɔ」も、鼻をつまんでも音が変わらない
「ɑ」と「ɔ」はどちらも、鼻をつまんでも音が変わりません。
練習する時に、鼻をつまんでも音を出してみてください。
「ː」がつくと 音の方向が変わらない母音も、変わる母音も
「ɑ」と「ɔ」と「ɑː」と「ɔː」は、音を伸ばすだけ
「ɑ」と「ɔ」は、後ろに「ː」がついて「ɑː」と「ɔː」」になっても、音の方向は変わらず、「音を伸ばすだけ」です。
「ː」が付くとガラリと音の方向が変わる母音に注意!
「ɪ」(音が下)と「ɪː」(音が横)、「ʊ」(音が下)と「ʊː」(音が横)は、「ː」が付く事によって音がガラリと変わりますのでご注意ください(それぞれ母音3、7、4、8でご紹介させていただきます)。
発声練習をしてみましょう
では、発声練習をしてみましょう!
最初から再生していただくと、このブログで述べた事を説明しています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。